嵐コン落選と私Fes開催のお知らせ SideB

もう嵐のツアー始まってるうえに追加公演発表されてんぞ!!

 

というツッコミは既に自分でしております。

仕方ないね、書くのより読む気分だったもので・・・。

 

というわけでセットリストの続きである。

好きな曲と映画への思いのたけを文字で叫ぶぞ!

みな、ふたたびブブゼラを持て!

 

"私Fes 気分が落ちて戻りし物語(The Holic: or Loss and Back Again)"

5「Go The Distance」ヘラクレス(ロジャー・バート)

https://itunes.apple.com/jp/album/go-the-distance/251567428?i=251568099&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog

あどーん、と前の曲の元気が空気に消えたら、荘厳な、でもほんの少しだけ寂しい綺麗なメロディーが。

先程のパッションはどこへやら、おもむろにステージの真ん中の岩(この曲で出来た)に移動して、客席でもない遠くの方を見て歌うは「自分が活躍できる、受け入れてくれる場所への憧憬」。

元はディズニーのアニメ長編映画ヘラクレス』(ザ・ロックの実写にあらず)の劇中歌。

ギリシャ神話のヘラクレスの逸話をベースに、彼が星座になるほどのヒーローへ成長する物語が描かれている。

元々の神話だとヘラクレスは主神ゼウスの子であり半人半神の英雄だが、ディズニーでは浮気してできた子供と描けないらしく、ゼウスと正妻のヘラ(元の神話だと血の繋がりはなく、嫉妬でヘラクレスを苛烈に虐める)の間に生まれた純粋な神になっている。

生まれた直後に死者の国を治めるハデスの企みにより、その超人的な怪力以外はすっかり人間になってしまったため、ヘラクレスは人間界へと落とされることに。

子供のいない夫婦に育てられるも強力な力をもてあまし、仕事をしようと頑張っても最終的に街を破壊するなどして受け入れられず、自分の出自も知らないためにコンプレックスからも逃れられない。

そんな彼がいつか強くなって「自分の場所」を見つけることを夢見る歌だ。

歌っているのはSideAでも紹介した映画『プロデューサーズ』に登場するゲイの演出家助手を演じたロジャー・バート、日本だとデスパレートな妻たちに出てきた異常な薬剤師役が有名・・・なのか?

ディズニーアニメであった(例えばアラジンとかポカホンタスとか)、同じキャラクターでもセリフの演技と歌の演技で役者をそれぞれ選んでいるパターンで、ロジャー・バートはこの歌のみヘラクレスを担当しているのだ。

この人の伸びやかな歌声が行き場のない少年らしさによく合ってて一層心にささる。

この歌だけでなく全編の音楽を作曲してるのはアラン・メンケン、リトル・マーメイド以降ディズニー・ルネッサンスを支えた一人。

この映画、恐らくアラジンや美女と野獣なんかと比べて知名度は低いと思うけど、音楽のクォリティはほかの映画には劣らない。

映画の案内役の芸術の女神達ミューズなのだが、彼女らの担当曲がギリシャ神話なのにゴスペル調ですこぶるパワフル。

ヒロインのメグの「I won't say I'm in love」も今までのディズニーヒロインらしからぬ彼女らしい名曲。

最悪この映画観ないでもいいからサントラだけでも聞いて欲しいぐらい。

後半戦の流れを作るためあえてしっとり聞かせるこの曲で雰囲気をガッツリ作りたい。

 

6「½ -a half-」天野月子

1/2 -a half-

1/2 -a half-

どこか厳かなオルガンのメロディーが流れて来たと思ったらジャーンとエレキの音が割り込み、合わさりあって壮大に始まるのだ・・・そして岩は捌けるのだ。

シンガーソングライター天野月の旧名、天野月子時代、2005年にリリースされたアルバム「A MOON CHILD IN THE SKY」の収録曲。

天野さんといえばコーエーテクモのホラーゲーム「零」の曲が有名で人気だと思う。

蝶とか、聲とか、zeroとかNOiSEとか。

私も知ったきっかけは地元のTSUTAYAで流れてた『零 紅い蝶』のトレーラーだったり。

もちろんそれらも好きだけど、アルバム聞いて一発で好きになってからの思い入れが強いためこれをチョイス。

天野さんの曲に結構共通する感情として焦燥感があると個人的には思っており、これも聞いてていい感じに煽られるけど、不快にならない歌詞と綺麗なメロディーでいいだよなぁ。

まぁかなり毒があるとは思うが。

初め聞いた時は単純に自分の好きな人が意中の相手と上手くいかなくて、慰めたいけど愛して欲しいみたいな感じか、もしくは都合よく遊ばれてる歌と思ったんだけども、タイトルがa halfってことは多分元々ひとつだったんだろうし、

「気が付いてわたしの事 嘘でいいから
都合のいい存在ならば 捨てて欲しいから」

というラスサビ前の歌詞で、あー完全に「君」の心が壊れてもう「わたし」に気を使えなって来ている、しかも「addicted to you」なんて言っちゃってるから、死なば諸共といった雰囲気もあって・・・これを毒と言わずになんと言おうか。

よく昔、椎名林檎とか鬼束ちひろとかCoccoとかを含めた評価で、聞いてる人は「メンヘラ」とかいうもはや使用したくない括りがあるが、尋ねたい。

今この世の中で焦燥感を感じずに生きるなんて、凄まじい強運の持ち主ですら無理だろうと。

その焦燥感を掬いあげて、救ってくれたのが彼女らだったりアーティストなんじゃないかと。

まぁこの曲は西野カナのような共感性はなくとも(もちろん西野カナの曲も好きである、君って、とか)、あとからじわじわ蝕んでくる、そんな曲だ。

 

7「supernova」BUMP OF CHICKEN

supernova

supernova

出だしはギターの弾き語り調、ウクレレを装備して明らかにエアなのを表現しつつ、歌いあげようと思う。

初めは繊細だが、後半につれ壮大になっていく名バラードをチョイスした。

前の「½ -a half-」が目の前にあるのに失われつつある愛の歌なら、こちらは失う前に愛に気づけと諭す歌だと思うので対比として並べても綺麗だろう。

王道RPGテイルズシリーズでも人気のある「テイルズ オブ ジ アビス」の主題歌にして、かなりゲーム内容に言及してる「カルマ」のカップリング。

初めはカルマ目当てで買ったのだが、B面のこちらにもはやメロメロである。

超新星って名前的にすごそうな星が存在してそうなんだけれども、星の終わりの爆発そのものを指すため、見えてるけど既にそこにない、という意味で結構色々な楽曲で使用されてるモチーフである。

ELLEGARDENにも同じタイトルでアップテンポで「She's gone」って歌う曲あるし(実はこれを入れるかでも結構迷った)。

派手さがない歌詞だし、淡々と(単調ではなく)はこぶのだけど却ってそれが染み渡ってくる。

特に「君を忘れた後で思い出すんだ 君との歴史を持っていた事」っていう、たかだか数年数十年でも歴史として尊い貴重なものって部分がいい。

BUMP OF CHICKENのライブは見たことはないのだけれども、過去のセットリスト見る限りでは終盤の定番曲。

私Fesも佳境ですから、ここでコーラス大合唱だ!

 

8「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」サザンオールスターズ

サザンオールスターズ – 闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて(Full ver.) - YouTube

静かな大合唱の余韻を打ち消すように、奏でられるバグパイプのような音色、ミサのようだけどどこかおどろおどろしいそれが響いて、歌いだしてすぐ悪魔なんてワードが紡がれる。

曲の雰囲気に合わせてブラックや赤の証明で妖しく、怖く舞台を照らしたりなんかする。

サザンオールスターズが映画「空飛ぶタイヤ」の主題歌ために書き下ろした一曲。

残念ながら映画は未鑑賞なのだが、映画の予告でまるっとこれが使われてて、一瞬で恋に落ちたわけだ。

だってこれ現代社会、過労大国日本を生き抜くサバイバー社畜への憐憫とラブなレターじゃないかと!

若干不健康だかもだが、ここにきて不特定多数へ愛も応援も叫べる構成にしてみた。

都会で色んなものをすり減らしながらそれでも生きる労働者の歌で、PVがまたがっつりサラリーマンのアニメーションで、社会人歴運年の私にはまぁささるささる。

自分のために人を蹴落とすとか、道に倒れた人を踏み越える、とかずっと情のないことを言っておいて、「寄っといで」だの「さぁおいで」って促しておいて「しんどいね」って優しい言葉かけるこの構図、まさに仕方が無いと宥め透かして行き場のない労働力の搾取してる構図まんまである。

某ジャニーズの音楽バラエティーでサザンを特集していた回で、すごい曲に選ばれていたのだが、某音楽プロデューサーに「使用楽器が歌詞の世界のファンタジーさを強調しており(ざっくり)」って紹介されてて、結構本気で悔しくなったりした、これこそ解釈違いだろう。

確かに悪魔やら魔力やらの言葉の使用やルビの降り方が若干現実離れはしているけれども、そんなギミック薄皮一枚柔らかく剥いでしまえば、中にはどこまでも荒んでとげとげしい現実がパンパンに詰まってるだけだぞ、と1回職場が原因で身体壊した人間は思うわけだ。

というかラスサビ前の歌詞、「株が売られていった」だの「弊社をブラックとメディアが言った」ってところ完全に現実じゃないか。

なんにせよこんなダークだけどノレる歌詞と曲をつくれる桑田佳祐って本当に凄いなと・・・。

音楽などのエンタメとしてのテーマの消費には、結構色んな危険性を孕んだものがあると思うが、この曲は人に砂かけずに、けれどもマイルドになることも無く形になっているんだと思う。

本当は「TSUNAMI」とか「真夏の果実」とかを考えたのだけども、セットリスト後半並べたらしっとり系が多かったもので、ラスト手前に入れてみた。

いいスパイスになっていると思う。

いやー。

ファンタジーってなんだよ(しつこい)。

 

9 「M@STERPIECE765PRO ALLSTARS

M@STERPIECE

M@STERPIECE

先ほどの軽妙なおどろおどろしさを抜けると、軽快なピアノのイントロとともに、舞台照明も白の優しいものに変り、ストリングスの華やかな音色が広がっていく。

アイドル育成ゲームをもとにした劇場アニメ『 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』の主題歌。

映画の最後の最後で披露されるアイドルとしての喜びが詰まった歌。

今までの映画のタイアップだったり、劇中歌だったりしたものは、鑑賞済みなら曲の良さ以上に好きな映画の良さも語っていた。

が、この曲に関しては「映画の内容は色々申したいし好きじゃないけど、ラストのこの曲は文句なしです」という部類に(個人の中では)振り分けられるものだ。

なので本来のシリーズと楽曲の意味だけいろいろ考える。

THE IDOLM@STER、通称アイマス

多分今1番メジャーな、いわゆるリズムゲーで覇権を誇ってるシンデレラなど様々な派生シリーズがあるが、この曲はアーケードからずっと続いてきた765プロに所属するアイドルの曲だ。

歌詞の内容は王道も王道で、歌うこと踊ること夢見ることの賛歌となっている。

サビの「きっとこの心で 私のM@STERPIECE(傑作、腕試し)」って部分がかなり自己肯定感が強めでいい。

アーケードから地味に追っかけてる身としては、765プロの年頃の女の子達がこんなふうにキラキラと、しかも映画館の大画面で輝くのは感慨深いものがあった。

1コンテンツをずっと追いかけてると物語中でも、製作側的にも色々あるわけで、走馬灯みたいにいっぺんにそれらが感傷となって襲ってきて、作品中のキャラクターの涙も、イベントでの演者の涙も全部目の前でキラキラ輝いて見えてしょうがない。

前述通り、この曲のライブシーンは最後なのだが、作中ではアイドル達の念願のドームライブ一発目に披露されるもので、「終わりは次の始まり」って感じ嫌いじゃない。

そういうわけで私フェスのラストを飾る曲として選ばせて頂いた。

この曲歌いながらみんなでいろんな大事な思い出を思い起こせばいい。

私は歌いながら、嵐コンの落選を考えたい。

そしてアウトロに乗せながら上手下手センターに挨拶して、ステージが暗くなって終了である。

お疲れサマンサタバサ!

 

というわけで、私FesセットリストSideBはこれにて終了である。

長々とした妄想と感情の文章に付き合って頂いた方、ありがとうございました。

なお、近日中にアンコール部分のSideCを書き上げられたらこれ幸いと思っている。

もうちょっとだけ続くんじゃよ。