2018年心に残った映画を語ろう(ネタバレ注意)

Twitterハッシュタグに#○○年映画ベスト10というのあるのを知ってる人も多いと思います。

要するにその年自分が見た映画で好きなものを挙げる(ランキングする)っていうやつなんですけど、他の人の見ると全く被るってこともそうそうないので面白いですよね。

そんなわけで2018年のマイランキングはこちら。

体調の不調もあって見た作品はわずかでしたけど、ほとんどの作品が自分にとっていい作品だったのが幸い。

これを呟いて数ヶ月たったので、改めて特に頭や心から離れない作品について語ります。

ほらまだ年度末だし。

改元前だし。

 

この先、各作品の結末や核心に触れているので、閲覧には注意してください。

 

スリービルボード(原題:「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」)

f:id:meettwo32:20190306152942j:image

監督・脚本など マーティン・マクドナー

キャスト フランシス・マクドーマンド

               ウディ・ハレルソン

               サム・ロックウェル

 

あらすじ(公式サイトから引用)

その看板広告(ビルボード)は、嵐の前触れだった——。
アメリカのミズーリ州の田舎町を貫く道路に並ぶ、3枚の広告看板。そこには、地元警察への批判メッセージが書かれていた。7カ月前に何者かに娘を殺されたミルドレッドが、何の進展もない捜査状況に腹を立て、警察署長にケンカを売ったのだ。署長を敬愛する部下や、町の人々から抗議を受けるも、一歩も引かないミルドレッド。町中が彼女を敵視するなか、次々と不穏な事件が起こり始め、事態は予想外の方向へと向かい始める……。

 

主な登場人物は3人。

この物語の主人公、ミルドレッド。娘息子の2人を1人で育てていたが、娘のアンジェラが強姦殺人事件の被害者になってしまう。その後遅々として進まない捜査に不信感と怒りを抱き、アンジェラが殺害された現場(他の街とエビングをつなぐ道路そば)に、事件の未解決を訴える3枚の広告を出す。

エビング警察署長のウィロビー。人格者で街の人から慕われる中、アンジェラの事件が起き、なかなか捜査が進まない中でミルドレッドの広告で名指しされてしまう。実は末期の膵臓ガン患者で余命幾ばくもない。

ウィロビーを慕う警察官ディクソン。レイシストで短気で暴力的で、ミルドレッドの警察糾弾の行動に腹を立て行動する。実はある秘密を抱えている。

 

エビングという町は架空だけど、ミズーリ州は現実で愛称が「疑い深い町」、共和党民主党の支持率が拮抗していて、アメリカ大統領選を占う場所。

主要登場人物が、結構苛烈なキャラクターのため誇張されすぎ?とも思うかもしれないけど、だんだん受け取側の心に馴染むのは、役者の技量と監督らの演出力の賜物かつ主張が際立っているからだと思う。

実際の白人警官が黒人の市民を射殺したり、暴行したりした事件、神父による子供への性的虐待を隠蔽するカトリックへの言及があって、なによりアンジェラの事件というのが、イラクで米兵が起こした事件と同じで、実際にあったと知って嫌な気分に。

吐き気を催す邪悪とはこのことだろう。

でもこれ現実の一端でしかない。

娘をなくしてもはや失うものはないように振る舞うミルドレッドも、みんなから慕われている警察署長を糾弾する広告の掲載して、犯罪被害者遺族から街の憎まれ者になり、嫌がらせをされたり脅されたり、立場が転落するのがなんともリアルです。

 

映画としてはヒューマンサスペンスで、こういう映画では事件の解決、犯人の逮捕が重きを置かれて鑑賞されがち。

でもこの作品が巧みで本当に好きなのが、刺だらけの登場人物の心の氷塊が溶けるさまを豊かに描かれているからなんです。

言っちゃえばこの作品、犯人わからず事件としては解決しないんですよね。

公開されてから結構たってからも犯人は誰だ、実はあの人物じゃないかなんて騒がれたりしたけれど、

そこがリアルでもある。

現実こういう事件は全て解決する訳では無いし、なにより被害者や被害者遺族の心の傷が全ていえているとも言えない。

でもこの作品は時として事実や罪の影になってしまいがちな、残された人々の心の解決の始まりであり、傷ついた人が暴力という武装を脱ぎ捨てる話でもあるんです。

そこが本当に好きで好きで。

救われ始めているのがミルドレッドだけでなく、暴力の嵐みたいなディクソンも含まれてるのがいい。

2人で最後、アンジェラの事件に似た性暴力をふるった加害者を殺しにドライブするんだけどまぁなんか笑顔が爽やかで。

憑き物が落ちたディクソンも、「本当にやつを殺す?」なんて優しく聞いて、柔らかい表情になったミルドレッドも「行きながら考えましょ」なんて言って。

いやこのふたり間違いなく最強のコンビだ!

暴力性のことより、なんというか落ち込んでまた上昇しつつあった段階で、かなり精神的に繋がったんじゃないかと。

きっとこの先も困難があるだろうけどこのふたりなら互いに助け合ってそう、なんやかんや。

これだけ現実世界の問題点をあげながらもこんなに希望に溢れてるのは、もはやこの作品が祈りの楔なのよと言っても過言ではない。

映画はドライブする2人で終わりで、実際別件の加害者にどうしたかは描かれていないけれど、たぶん殺さずに終わるんだろうな、と映画を見て思いました。

まぁ息子の同級生にしたみたいに、股間くらいは蹴り上げそうだけど。

ブラックコメディー的要素もあるのでぜひ視聴してみては?

 

へレディタリー 継承(原題:Hereditary) R15指定

f:id:meettwo32:20190306152951j:image

監督・脚本 アリ・アスター

キャスト トニ・コレット

               アレックス・ウルフ

               ミリー・シャピロ

               カブリエル・バーン

 

あらすじ(公式サイトから引用)

グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。娘のアニーは夫・スティーブン、高校生の息子・ピーター、そして人付き合いが苦手な娘・チャーリーと共に家族を亡くした哀しみを乗り越えようとする。自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでいたことに気づかぬまま・・・。

やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発。不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声がする、暗闇に誰かの気配がする・・・。祖母に溺愛されていたチャーリーは、彼女が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめ、次第に異常な行動を取り始める。まるで狂ったかのように・・・。

そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。
“受け継いだら死ぬ” 祖母が家族に遺したものは一体何なのか?

この映画の感想を一言で言うと、まさしく悪い夢を見た、なんですけれども。

自分はあんまりホラーが得意な性質ではなく、かといってグロの耐性もあるわけではなく。

なんて言うか、エイリアンの襲撃シーンとかCSIやクリミナルマインドの解剖だったり犯罪シーンは大丈夫なんだけれども、とりあえずグリーンインフェルノ(カニバリズム)とかパージシリーズ(犯罪祭り)はダメ、みたいな人間です。

あ、リメイク版Itは怖がりつつ楽しみました。

そんな人間でもまぁトレーラー見てなんか、良さげだなと思ってきになったので、一期一会、物は試しとなんと1人で見に行ったんですが。

 

いやー見に行ってよかったです。

1つの家族がとある理由のために完膚なきまでに崩壊させられて行くさまをただただ眺めるだけの映画なんですよ。

ひでぇ話だ。でも面白い。

物語冒頭からもう引き込まれるてしまって。

母親のアニーがミニチュア作家で、そのアニーが作ったミニチュアの家の2階の寝室にゆっくりズームインすると、いつの間にか切り替わって息子のピーターが寝てる部屋になったりと、なにが現実と作り物の境が曖昧だったり。

だんだん物語終盤になるにつれミニチュアが不穏になるのはもちろん、これカンペキに家族誰かの支配下に置かれているって暗示だし、しかもこれ見てる私らは映画館っていう箱の中に居るし、想像力が働いて怖い怖い。

この映画そこまで大きい音とか突然○○みたいなびっくりシーンがないんですけど、やたら不安や猜疑心を煽ってきて、だんだん身動き取れなくなって来る感じなんですよね。

冷たい冷水で足元冷やされて、最初はよかったけど最後の方はもはや全身、心の臓まで冷え切ってしまった、そんなテイスト。

アニーはもともと精神的に患ってるところもあって、途中から襲う何某から家族を守ろうとするんだけれども、カウンセルの専門家の夫のスティーヴンや母親の夢遊病で恐怖させられた息子のピーターからはなかなか信じてもらえない。

そのさまがまぁアニー演じるトニ・コレットが上手くて、こちらの精神まで蝕んでくるかのようです。

他のキャストもすごくいい味出してるんだけど、やっぱりチャーリー演じるミリー・シャピロ嬢の存在感がすごい。

何が怖いって、この映画一番チャーリーが怖かった。

なんつーか殺意剥き出しとかでもなく、淡々としながらやおら鳩をもちつ、ちょきん✩とかしちゃうんですよ。

何もかも淡々。

でも淡々としてなかった時が本当に異常事態という・・・なんせ彼女もまた駒ですから。

話の肝はホラーLv1の初心者でもよくある話かなとは思ったんですけど、淡々具合と爆発具合の緩急といい、演出力にしてやられました。

まぁ何がいちばん怖いってこの映画の一部に監督の家族との実体験が含まれてるってのがね、まじもんのホラーですよ。

私の予想は起きたら枕元にたった母親が包丁持ってたってたとか、シーン終盤で裸の知らん人らに囲まれたとかだと思ってます。

それ以外だと怖くなる、私が。

悪夢必至の良作、是非ご覧になっては?

実際後悔しなかったし、すんごい寝覚め悪かったです。

でもオススメ!

アリ・アスター!!覚えたからな!!

 


うわーい!新作(あえて)たのしげで(わざわざ)あっかるーい!!

 

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(原題:Avengers: Infinity War)

f:id:meettwo32:20190306153001j:image

監督 アンソニー・ルッソ

        ジョー・ルッソ

製作 ケビン・ファイギ など

脚本 クリストファー・マルクス

        スティーヴン・マクフィーリー

キャスト ロバート・ダウニーJr

               ジョシュ・ブローリン

               書ききれない

 

あらすじ(公式サイトから)

正義とは、何か。
映画史上最大の衝撃作
6つすべてを手に入れると、一瞬で全宇宙の生命の半分を滅ぼす無限大の力を得る“インフィニティ・ストーン”。そして、その究極の石を狙う“最凶最悪”の〈ラスボス〉サノス。彼の野望を阻止するため、ガーディアンズドクター・ストレンジスパイダーマンブラックパンサーたちも集結した、最強ヒーローのチーム“アベンジャーズ”が、人類の命運を賭けた壮絶なバトルに挑む。
果たして、彼らは地球を、そして人類を救えるのか?

 

 

 

 

 

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

この先本当に結末に触れています、ご注意を・・・。

 

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

 

 

 

 

いやー。

 

いいバッドエンドだった!

 

アメコミの雄、マーベルが誇るヒーロー大集合映画の3作目です。

アメコミ映画と言うとなんかやたら「B級」とか「悪い意味で単純」とか「浅そう」とか言われますけど、「どうあれ面白いわ!」と声を大にして言う今日この頃です。

アベンジャーズって各作品見ても最終的にはヒーローがきちんと勝って平和をかちとりますけども、これ、ヒーロー合わせて全宇宙の生命の半分死にましたからね。

そしてラスボスであるサノスさんの「あーやり切ったわー」みたいな顔出終わりですからね。

なにいい表情してんだ丸太ぶつけんぞ

 

まぁこれアベンジャーズ、とタイトルは打ってるけれど、もはやサノスの本懐を遂げるお話しでして、キャラクター別出演時間を見るとぶっちぎり1位だし。

その出演時間で懇切丁寧になんで今までの作品で暗躍してたこの人が、宇宙各地で人口半分に減らしたり、宇宙の特異点からなったすごいパワーをもったヤバい石を集めたがってんのかハッキリします。

この人はね、宇宙全体で増えすぎた人口によって引き起こされた資源不足からくる不平等や貧困といった不幸を無くすために強制的に平等に宇宙の生命間引き隊隊長おじさんなんです。

これが悪意はないんです、めっちゃ独善的だけど。

志を持って動いてるんです、他人の意見聞かねぇけど。

やべー石手に入れるために(歪み倒した)愛情を抱いた養い子の命だって捧げるんです。

ぱっとみ、ヒーローっぽいムーヴですけど、まぁその後やることは大虐殺だから。

ぼろくそ言ってるけど、ヴィランとしてはめっちゃくちゃ魅力的なんですよね。

石を手に入れるために養女のガモーラを崖から落とすときも涙なんかほろりと流したり、しかもその時流れる劇伴が悲壮感たっぷりでまるでサノスのお気持ちに寄り添うかのようで、まぁめちゃくちゃ憎い演出されてるんですよ。

ダークナイトのジョーカーが例でよくあげられますけど、ヒーロー映画ってヒーロー以上にヴィラン(悪役)の魅力もすっごい大事で、そういう意味ではこいつ100点満点だろうと思ってます。

あと肝心のヒーローサイドですけど、主要なキャラクター30人近くいて、出演時間の差はあれどみんな見せ場あったし魅力的だったしで、よくまぁ2時間30分でこの話まとめ切ったな、やっべーなと思います(いい意味で)。

そしてバッドエンドといいつつ、エンドロール後にチラ見せしてきた新たな希望・・・!!

にくい、本当ににくいことをなさるぜMCU

私は新たな希望のキャプテン・マーベルでアホほど泣きました。

かけがえのないヒーローを失ったけど、残ったアベンジャーズとインフィニティ・ウォーには出てこなかったキャロル・ダンバースと、スコット・ラングとなによりクリント・バートンと、あとこの製作陣ならエンドゲームで勝利と平和を勝ち取っくれるんだろうな、あと映画めっちゃ面白いんだろうな、そう思います・・・。

まぁ監督のルッソ兄弟が「エンドゲームはインフィニティ・ウォーより衝撃的」とか言ってるんで、まあBIC3死ぬんかな、とか思ってます。

アメコミではよくあること。

 

長々書きましたが、しばらく時間置いてまた修正するかも?

みなさんの2018年の語り明かしたい映画はなんですか?

嵐コン落選と私Fes開催のお知らせ SideC

長らく引っ張ってきた、というか年をまたいだ私Fesセトリもとうとう最終回。

年はまたいでも年度は跨いでないのでセーフ根性で更新してきましたが。

 

よもやこの記事をグダグダ書いている間に、嵐の活動休止が発表されるとは思ってもませんでした。

すごい衝撃ではあったけれど、誰だったって好きな仕事でも休養って必要だし、ぜんぜんお休みしたっていいんだよなぁ。

特に日本人は悪い意味での『仕事=人生』という固定観念というか風習というかお化けにとりつかれすぎていると思うので、「休みたい」と言った大野くんの一言は逆に安心しました。

特に去年は同事務所で体壊すニュースがあったので、芸能人だろうがなんだろうが働きすぎるのは良くない、私みたいに精神にきても大変だし。

そう強く思えるのは今までたくさんの楽しさを彼らからもらったからだと思います。

2020年まで楽しくよろしく。

追加公演当選しますように。

 

とまぁ思いはここまでにして。

今後のためにも自分のイメージの言語化はもっとスムーズにしなきゃなと反省しきり。

なお、今回曲を紹介するにあたり、映画の核心にまで触れているので、読まれる際は気をつけて頂きたい。

それではみな最後のブブゼラを持て!

 

"私Fes 気分が落ちて戻りし物語(The Holic: or Loss and Back Again)"

アンコール1 「Another day of sun」ラ・ラ・ランド キャスト(ネタバレあり

映画『ラ・ラ・ランド』サウンドトラック - アナザー・デイ・オブ・サン (LA LA LAND CAST) - YouTube

一旦照明が通常のものになると、観客もえ?もう終わり?とざわめき立つ。

とそのざわめきの間から車のクラクションやカーラジオやエンジンの音が、 湧き上がってくる。

え、まだなんかあるの?と気がついた観客の耳に軽快なピアノの音色とハミングが流れ、ステージに自動車が進入、運転席の私が当時交際していた彼を駅に置いてきたという昔語りを歌う。

日本でもヒットしたミュージカル映画ラ・ラ・ランド」のオープニングナンバー。

俳優志望のミア(演:エマ・ストーン)とジャズピアニストのセブ(演:ライアン・ゴズリング)の恋愛と夢を叶えるまでの物語。

ラ・ラ・ランド」はアメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルスの別名だそうで、言わずもがな世界有数の大都市でエンタメの発信地ですな。

あと現実離れした世界、精神状態という意味もあるそうで。

役者の卵のミアはオーディションに落ち続けて芽の出ない日々、ジャズピアニストのセブもジャズの演奏を提供する店を持つという夢がある一方で、勤め先のレストランで契約通りに曲を演奏しなかったことが原因で解雇されてしまう。

解雇直前の演奏に惹かれたミアをセブは邪険に扱うがその後のとあるパーティーで二人は再会、その後二人は夢を語り合い恋に落ちるが・・・というロマンティックなミュージカルです。

これがまぁ結構見た後の感想が分かれる作品で。

「好きじゃない」「嫌い」とかなら「あー確かにあれそれは好み分かれるよねー」となる映画です。

で、「Another day of sun」なんですが、これがまさに夢追い人の強さを歌ってる曲です。

渋滞したハイウェイでいわゆる芸術家などの「卵」な集団が歌い踊るって印象的なシーンで「落ち込んだってまた這い上がって登りつめる、また太陽がのぼり新しい一日が始まる!」と言ってて、逞しいんですよ彼ら。

この瞬間でもう好きってなったんですけど、曲に参加しなかったけれども渋滞の中にはちゃんとミアとセブがいて、「あーこれ主役の二人はくっつかないな」っておもったら案の定だよ。

このふたりの恋愛は夢を叶えるためのステップアップであって、決して添い遂げることが第一ではないわけで。

このあとの2曲目も「Someone in  the Crowd」も「きみを高みへ連れていく誰かがいるよ」という話で恋愛のレの字も出てきやしない。

ラ・ラ・ランドというこの映画、セブとミアの交際期間をとりあげたというより、夢を叶えるため恋愛が必要だったって内容だと思うんですよ。

まぁ昔のロマンチック映画も、本人達の選択とはいえ恋が成就しないものはいくらでもありますしね、ローマの休日とか。

ただまぁこの映画のいやらしいところが、お互い成功して過去に戻れないあとにひけないタイミングで2人が再会して、もし恋愛がなにもかもうまく行っていたらって幻想を見せてくるんですよ、まさにラ・ラ・ランド

出会いからやり直して、今までの曲振り返ってなんせ、子供が出来て幸せで満ち足りた映像が観客を襲うんですよ、ミアはもう家庭があるのに

映画館の中て、あーこれが2人のラ・ラ・ランドかー、と思ってしまいました。

まぁそんな感じで2人はつかの間の再会の後、しめやかにそれぞれの道を歩むということになります。

だとしてもこの映画はオールハッピーエンドなんですよ、だって夢追い人の映画だから。

オーディションに落ちようが、廃れた芸術と揶揄されようが、離れ離れになろうが、また立ち上がって進み続ける人々への賛歌なんです、「Another day of sun」とその他の楽曲は。

そう、落選しても追加公演があったように!

と冗談はさておき、本当に始まりや、やり直しにふさわしい曲なのでぜひ視聴してみては?

あの映画のパロディがメッチャ面白い!第74回ゴールデン・グローブ賞オープニング映像 - YouTube

映画「ラ・ラ・ランド」 よりパロディー動画 第2弾 『オーディション』(アカデミー賞の夜Ver.)by ジェームズ・コーデン 日本語字幕付き - YouTube

海外でもパロられてるので、そちらもぜひ。

一本目はあのライアンも出てるよ!

 

アンコール2 「A・RA・SHI」嵐

「Another day of sun」のジャン!というクライマックスから間髪入れずに、特殊効果のスモークがどん!とたかれ、「ティキソーソー、ティキティキソーソー」とノリのいいラップ、そして早替えが観客を襲う。

そう、伝説のスケルトンです(ちゃんと上は着ます)。

嵐のデビューシングル「A・RA・SHI」。

やっとこの無駄に時間がかかったシリーズができる元凶のお出ましである。

1歌手1曲縛りを地味に設けていたこのシリーズ、これは外せないと1発で決まった最初の曲です、そしてアンコールっていうのも外せなかった。

初めて聞いた時はそんなピンと来なかったんだけど、やっぱ嵐を好きになるとどんどんハマる曲になりました、好きってすごい。

私がこの曲を生で見て聞いたのは国立競技場でのコンサートで、ノリのいい部分のコールアンドレスポンスも楽しかったんだけど、ラスサビの大野くんパート、ファンと大野くんが交互で歌うんですよ。

ここがなんかお互いにエネルギー贈りあってる気がしてすっごい多幸感のある部分なんです。

しかも最後の「for dream」って部分5人全員で綺麗には持ってくれて、そこでファンでふー!!だのふぉー!!だの言うのもお決まりというか様式美になっています。

リリース当初は嵐というかアイドルにハマるなんて想像もしてなかったし、なんじゃこいつら・・・(@Mステ)なんて思って当時きちんと聞いていませんでしたが、曲で何回かリフレインされてはいるけど、特にラスサビ手前メロディーにのせたサクラップの「今日もテレビで言っちゃってる 悲惨な時代だって言っちゃってる 僕らはいつも探してる でっかい愛とか希望探してる Everyday、Everybody まだまだ世界は終わらない 今から始めてみればいいじゃない」って部分が歳を重ねれば重ねるほど、心に沁みてきます。

初めて聞いた時は自分にとってのいわゆる泣き曲になるとは思わなかったけど、2020年以降も繰り返し聞くことが決定されている曲です。

 

アンコール3 「Somebody To Love」Queen

Queen - Somebody To Love (Official Video) - YouTube

どりぃーむの余韻の後、あたかも賛美歌めいた歌声が響くと、軽快なピアノの音色、そしてスキャットが会場を包む。

「毎朝起きる度に少し死んでいるんだ。かろうじて自分の足で立っているよ」とこれまた現代を生きる人間にもずしずしとダメージを与える歌詞。

仕事におわれるだけのこのひどい毎日も、愛する人ができれば絶対に変わる、愛する人を自分のために見つけてくれ!と綺麗だけど、血を吐くような切実な思いが充満した一曲だ。

Her Majesty, Queenの名曲です。

Queenの曲は定期的に使用するCMやドラマや映画が多くて触れる機会は多いと思うけど、多分私が初めて聞いたのは親が流していたのですね。

私が物心着く前にボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなり、それが衝撃すぎて、毎日ずっとかけてました。

その後で故ヒース・レジャー主演の『ROCK YOU!』で聞いたり、コーラのCMでカバーされてたりとか、たぶん日本ではビートルズ並みに好かれてる。

かくゆう私も大好きです。

あとオタク的な話するとジョジョの奇妙な冒険のとある人物のスタンド名とかでQueenが使われていたり。

そんななかでもフレディの曲だと「I was born to love you」がいっちゃん好きだったんですが、映画の『ボヘミアン・ラプソディ』が黒船過ぎて順位が入れ替わっちゃったという。

割かし今までピンと来ていなかった「Somebody To Love」や「Another one bites a the Dust」を(結構メジャーな曲を)しつこいくらい聞いています、まさに"ハマる"ってこの事かと。

じゃあ何でこの「Somebody To Love」にしたかというと、「Another....」より自分的に感情込めて歌いやすいから、そして何より合唱しやすいから。

コーラスの部分がまさに観客がコーラスできる部分だと思うんですよね、SideBであげた「surpernova」と同じような理由です。

この「Somebody...」映画のど頭、フレディの目覚めのシーンで流れるオープニング曲なわけだけども、その後の映画の展開的に、映画のフレディの心の叫びだったのねーこれ、と涙ちょちょ切れるわけで。

Queenに関しては資料をあまり読んでないので、実際にフレディがどんな気持ちで詞を書いたのか、ちょっと分からないですが、どんな気持ちでLordって歌っているのだろうとも思ったり。

ちなみにWOWOWで女王陛下のライブを放送するそうです、これは見逃せねぇ!

 

End Roll 「Anywhere is」Enya

Enya - Anywhere Is (video) - YouTube

いやそこはコンサートタイトルの元ネタのテーマ曲である「May it be」じゃないのかよ、というツッコミは既に自分で済ませております。

牧歌的だけど壮大なイントロと多重録音の幻想的な歌声が観客を包み、スタッフロールが流れるぞ。

ニューエイジ・ミュージックを問われて、アイルランド出身のミュージシャン(と彼女をプロデュースする夫婦らとのひとつのプロジェクトと言うべき)Enyaをあげる人も多いのではないだろうか。

多分Enya知らない人も一時のヒーリングブームでの使用もあって、曲を聞けばピンとくるかもしれない。

なんならこの「Anywhere is」聞いて、ああ、ヨッシーアイランドのステージセレクト画面の曲!ってなるかもしれない。

いや違うから両方1995年発表だけど、関連ないから。

「Anywhere is」はEnyaヨッシー近藤浩治

そんな音楽で稀によくある類似はともかく、Enyaの曲は多重録音とか、ケルティックサウンドとか、特筆すべきところは沢山ありますね。

なんでこの曲と出会ったのかは本当に思い出せないんですが、ずっと好きです。

出会った時は子供だったもんで、英語だから歌詞わかんないなー大人になったら賢くなって分かるんだろうなードキドキ、なんて思いながら聞いてたもんです。

可愛いね。

そして、月日は流れ大人になったんですが。

わっかんない。

原語見ても和訳してもわっかんない。

いや何を言っているかはわかるんですが、すっごい抽象的なんですよね。

一応"私"っていう登場人物はいるんだけれども、この人が何者なのかはっきり歌われてなくて、"あなた"に呼びかけてるのか自問自答してるのか。

「"あなた"が永遠にその場所に去ってしまうと"私"は迷子になり、どこにとどまっても一緒にはいられない」というのが繰り返しのサビの内容。

ラスサビで「これは始まりであり、終わりなのかもしれない」と歌って終わる。

歌詞の内容に月や星や貝殻の声やらが出てくるけど、"私"は流されたり、雲で光が見えなかったり、聞こえる声は低いものだけと、結構袋小路な感じなんですよね。

曲調も声も綺麗なので披露宴の入退場によく使われるそうだけど、私にはこれに対して"死"のイメージがあります。

というと物騒な感じですが、決して悲しいものでなくて、みんなに等しく訪れるものという淡々としたものかなと。

梨木香歩さんの著書、特に「西の魔女が死んだ」で語られている"死"と同じ概念で捉えてます。

不安で落ち着かなくて苛立ったり逸る心を、しっとり落ち着かせてくれる1曲です。

ぜひお聞きあれ。

 

本当はもっといろいろ構想はあったし(着替えの間に「希望の轍」のピアノイントロを延々流す、フライングする、ゲストを呼ぶ)、歌いたい曲はあるけれど、いつまでもダラダラと続けるのもあれなのでこの辺で。

カラオケで歌う曲イコールセットリストにはならなかったので、自分にとっても意外性があったり。

みなさんも1度やって見たら新たな発見があって面白いかもね?

ここ最近の私のヨウリョウ

端的に言うと今週頭まで絶不調でした。

 

原因はもう自分では分かっていて。

職場にも慣れたから、出勤日を増やしてもらったり、友達の家で映画を(ぶっ続けで)みたり、新作の映画を映画館で見たり・・・とそんなこんなしてたら、体力の消耗もそうだけど感情やテンションの揺れ幅が大きくてその後使い物にならない感じになっていましたとさ。

 

慌てて前々から決まっていた遠方の友人らとの予定以外をキャンセルして、まぁ自己嫌悪の海を泳いでいたのがようやく復帰してきた感じです。

本当だったら今月も映画見たり、ご飯食べたりするはずだったんだけど、そうすると仕事にも影響出るし、それ以外の時間が万年寝太郎みたいになるんですよね。

もともと、よく寝る子だよこの子は、という圧倒的信頼と評価を両親親戚から獲得してきた人生なのでまぁ何もしなくとも10時間寝ちゃうのが、半日以上寝てその後ベットから出ることすらできずに、ぼんやり目を開けてるだけの存在に成り果てるわけで。

こうなると(実家住まいなもので)家事手伝いとか一切できやしないわけです、それも自己嫌悪半端ないわ!!

 

このブログを始めた時に、「自分の器に新しいものを」と書いたけれど、あの時よりは間違いなく今の自分は健康的で、キャパも大きくなったとは思うんですが、問題は自分の器用さにもある。

仕事していると気力も時間も手間暇も上手く配分ができず、目の前のひとつにひとつに全力投球、春夏甲子園の高校球児もかくやあらんという感じ、出塁で頭から全力でスライディングして泥だらけです。

ピンチはチャンスなタイミングでそれやったら、そりゃあもうマウンドも観客も実況も盛り上がりを見せるだろうけど、毎度塁に出る度にそれやってたらさすがの甲子園ウォッチャーも困惑ですよ、実の所、困惑させたのですが。

 

心身壊す前からよく真面目だねという褒められ方、咎められ方してきましたが、自分のやった仕事に「隙」があることが気持ち悪いタイプなんですよね。

楽はしたいしどちらかと言うとナマケモノなんだけど、ナマケモノと言われたくない、そんな面倒な感じです。

今まさに自分の仕事でそれに悩まされているので要領良く行きたいと思うんだが、難しー。

これでいいよって言われないと安心できない、要するに自分のした事に自信が無いわけです、つらいー(アサイーと同じ発音)。

 

今焦っても仕方が無いことですが、ひとまず落ち着くまでには少しまだ時間がかかりそうです。

働ける状況なだけでも御の字だね。

新年と50代女性と抱負

今週のお題「2019年の抱負」

 

今年もよろしくお願いします。

今年の抱負は、映画をいっぱい見ることと、本を沢山読むこと、ジブリや海外の映画に出てくるおばあちゃんのようなかっこよさを身につけること、人の憧れを笑わないです。

どういうこっちゃねん。

 

12月に会社の先輩方とガンダムの映画を見た帰りの忘年会で、なぜか好きなジブリ映画の話になり、そのながれで「みつはどのキャラクターがかっこいいと思うの」と聞かれた。

私は酒を飲んでいないけど酒の席のテンションにあてられて、まぁ興奮して「ドーラ!!ドーラ一択です!!」とまくしたて、そのあとで「次点で漫画版含めたナウシカクシャナっすわ」としめたら、まぁドッカンドッカンうけた、意図せず。

方々曰く、「かっこいいキャラ誰って聞かれたら普通、アシタカとか男のキャラクターあげるだろー!おもしれぇ!」。

・・・いや知らんがな!

え、かっこいいって言う感想は女性から男に対してのみ湧く感情だってことか?その逆や、同性同士にはないってこと本気で言ってるの?目を覚ませよ、もう平成終わるんだぞ!!!?

まぁちょっと面食らいつつ、他をdisること無く「誰がなんと言おうとドーラが一番最高です」と曲げずにその場を終えたのが幸いである。

そんな中で思い出したが、以前も別の先輩方に「女性のキャラクターがキラキラ輝いているの見るとすごく嬉しくて自分も頑張ろうって気になるんですよねー」と言うと、「あぁ、それ私がちっちゃい頃アニメ見て思ってたのと一緒。もうアラサーなんだからちゃんとしな」などとその都度諭されることが多かった。

そんなもんが大人の証明だったら大人なんざF〇ck!!!(新年Fワード初め)

女が女に好意的感情を抱くと、変わってるとか子供っぽいとか現実見ろとか言って、個人の大事な感情を取り上げようとする現象なんなんだろうか。

なんて言うか本人達に悪意はないし、しかも褒めているつもりだったり、相手のことを心配してアドバイスしているつもりだったりする。

早く彼氏をみつけないと売れ残るおひとり様になる、みたいなのもそれ。

そういう価値観があるのは知ってはいるし、否定はしないけれど。

過分に余計なお世話だよ、こちとら税金はきちんと払って、満員電車の混雑の中でもスムーズな乗り降りに協力してるんだからほっといてくれ。

 

今となってはこうしてネットで吠えてうさも晴らすことが出来るが、言われる度に「あ、はい・・・ヲタクも程々にします・・・きちんとします・・・」と萎縮してしまうぐらいには傷ついていた。

多分その頃の私は自分が世間からはみ出してて、ひどくそれを責められてい気分になっていた。

どんなこともそうだが、憧れや好きっていう特別な感情を否定することってひどくパーソナルな部分を傷つける行為だ。

あんな惨めな思いもうしたくないから、私も他人にしないように気をつけたい。

ああいう行為は他人に伝播するものだし、私は被害者にもなりたくないけど、それと同じぐらい加害者にもなりたくない。

今までもないと信じたいけど、本年からも気をつけていきたい。

 

んでドーラの話だ。

ドーラかっこいいよね。

50という齢の割には描かれ方がいささか高齢者すぎると思うが(というかジブリ全般的にそんな所がある)、あのシワの入り方もクールだ。

空賊だから丸っきり正義の味方じゃない、しかも序盤はムスカ大佐と同じでシータを狙う立場だ。

そこがいい。

もちろん清く正しい女性も好きだ、ラピュタだとシータがそれ。

だけど人間には良い部分も悪い部分もあって濃淡がその時々でも違うと思うし、ドーラにはそれがよく表現されていると思う。

そういう意味ではもののけ姫のエボシ御前も憎めない(憧れはしないが)。

窃盗、強盗という犯罪行為を現実世界に持ち込みはしないけれども、やる時はやり、かつ、美味しいところも頂いていく、そんな人間に私はなりたい。

 

というわけで、かっこいい女になりたい、人の憧れを笑わないと決意した理由は以上だ。

映画を観るについて、昨年劇場で見られなかったもので、今年は積極的に足を運びたい。

あと自分の今までの傾向だとどうしてもハリウッド映画に偏りがちだったので、この殻を打ち破りたいですな。

2019年用の手帳を会社から支給されたのを記録帳にすることにした。

思いっきり「弊社!!」みたいなデザインの表紙を百均で買った布とデコで覆い隠し、ではなくカモフラージュ、ではなくDIYしたので外で出しても所属がバレることも無い。

これに観た映画を英語で感想を書いていこう。

あとNetflixの契約もしたい。

今の今まで気になる作品はあったけれど如何せん、所持してるMacBook Proのバッテリーがおじゃんになったためずっと指くわえてみんなのツイート見るしか無かったのだ。

でも年末に有難いことに銭が支給されたので、おっしゃこれ新調すっぞ!

契約はそれからですな。

本は未だに読むのに精神力を使うけれども、一日1ページずつでもいいから読み続けていきたい。

 

そうしていけば自然とアウトプットも増えるのでしょう、それを目指しつつ生活を充実させたい。

みなさまはどんな抱負を考えていますか?

嵐コン落選と私Fes開催のお知らせ SideB

もう嵐のツアー始まってるうえに追加公演発表されてんぞ!!

 

というツッコミは既に自分でしております。

仕方ないね、書くのより読む気分だったもので・・・。

 

というわけでセットリストの続きである。

好きな曲と映画への思いのたけを文字で叫ぶぞ!

みな、ふたたびブブゼラを持て!

 

"私Fes 気分が落ちて戻りし物語(The Holic: or Loss and Back Again)"

5「Go The Distance」ヘラクレス(ロジャー・バート)

https://itunes.apple.com/jp/album/go-the-distance/251567428?i=251568099&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog

あどーん、と前の曲の元気が空気に消えたら、荘厳な、でもほんの少しだけ寂しい綺麗なメロディーが。

先程のパッションはどこへやら、おもむろにステージの真ん中の岩(この曲で出来た)に移動して、客席でもない遠くの方を見て歌うは「自分が活躍できる、受け入れてくれる場所への憧憬」。

元はディズニーのアニメ長編映画ヘラクレス』(ザ・ロックの実写にあらず)の劇中歌。

ギリシャ神話のヘラクレスの逸話をベースに、彼が星座になるほどのヒーローへ成長する物語が描かれている。

元々の神話だとヘラクレスは主神ゼウスの子であり半人半神の英雄だが、ディズニーでは浮気してできた子供と描けないらしく、ゼウスと正妻のヘラ(元の神話だと血の繋がりはなく、嫉妬でヘラクレスを苛烈に虐める)の間に生まれた純粋な神になっている。

生まれた直後に死者の国を治めるハデスの企みにより、その超人的な怪力以外はすっかり人間になってしまったため、ヘラクレスは人間界へと落とされることに。

子供のいない夫婦に育てられるも強力な力をもてあまし、仕事をしようと頑張っても最終的に街を破壊するなどして受け入れられず、自分の出自も知らないためにコンプレックスからも逃れられない。

そんな彼がいつか強くなって「自分の場所」を見つけることを夢見る歌だ。

歌っているのはSideAでも紹介した映画『プロデューサーズ』に登場するゲイの演出家助手を演じたロジャー・バート、日本だとデスパレートな妻たちに出てきた異常な薬剤師役が有名・・・なのか?

ディズニーアニメであった(例えばアラジンとかポカホンタスとか)、同じキャラクターでもセリフの演技と歌の演技で役者をそれぞれ選んでいるパターンで、ロジャー・バートはこの歌のみヘラクレスを担当しているのだ。

この人の伸びやかな歌声が行き場のない少年らしさによく合ってて一層心にささる。

この歌だけでなく全編の音楽を作曲してるのはアラン・メンケン、リトル・マーメイド以降ディズニー・ルネッサンスを支えた一人。

この映画、恐らくアラジンや美女と野獣なんかと比べて知名度は低いと思うけど、音楽のクォリティはほかの映画には劣らない。

映画の案内役の芸術の女神達ミューズなのだが、彼女らの担当曲がギリシャ神話なのにゴスペル調ですこぶるパワフル。

ヒロインのメグの「I won't say I'm in love」も今までのディズニーヒロインらしからぬ彼女らしい名曲。

最悪この映画観ないでもいいからサントラだけでも聞いて欲しいぐらい。

後半戦の流れを作るためあえてしっとり聞かせるこの曲で雰囲気をガッツリ作りたい。

 

6「½ -a half-」天野月子

1/2 -a half-

1/2 -a half-

どこか厳かなオルガンのメロディーが流れて来たと思ったらジャーンとエレキの音が割り込み、合わさりあって壮大に始まるのだ・・・そして岩は捌けるのだ。

シンガーソングライター天野月の旧名、天野月子時代、2005年にリリースされたアルバム「A MOON CHILD IN THE SKY」の収録曲。

天野さんといえばコーエーテクモのホラーゲーム「零」の曲が有名で人気だと思う。

蝶とか、聲とか、zeroとかNOiSEとか。

私も知ったきっかけは地元のTSUTAYAで流れてた『零 紅い蝶』のトレーラーだったり。

もちろんそれらも好きだけど、アルバム聞いて一発で好きになってからの思い入れが強いためこれをチョイス。

天野さんの曲に結構共通する感情として焦燥感があると個人的には思っており、これも聞いてていい感じに煽られるけど、不快にならない歌詞と綺麗なメロディーでいいだよなぁ。

まぁかなり毒があるとは思うが。

初め聞いた時は単純に自分の好きな人が意中の相手と上手くいかなくて、慰めたいけど愛して欲しいみたいな感じか、もしくは都合よく遊ばれてる歌と思ったんだけども、タイトルがa halfってことは多分元々ひとつだったんだろうし、

「気が付いてわたしの事 嘘でいいから
都合のいい存在ならば 捨てて欲しいから」

というラスサビ前の歌詞で、あー完全に「君」の心が壊れてもう「わたし」に気を使えなって来ている、しかも「addicted to you」なんて言っちゃってるから、死なば諸共といった雰囲気もあって・・・これを毒と言わずになんと言おうか。

よく昔、椎名林檎とか鬼束ちひろとかCoccoとかを含めた評価で、聞いてる人は「メンヘラ」とかいうもはや使用したくない括りがあるが、尋ねたい。

今この世の中で焦燥感を感じずに生きるなんて、凄まじい強運の持ち主ですら無理だろうと。

その焦燥感を掬いあげて、救ってくれたのが彼女らだったりアーティストなんじゃないかと。

まぁこの曲は西野カナのような共感性はなくとも(もちろん西野カナの曲も好きである、君って、とか)、あとからじわじわ蝕んでくる、そんな曲だ。

 

7「supernova」BUMP OF CHICKEN

supernova

supernova

出だしはギターの弾き語り調、ウクレレを装備して明らかにエアなのを表現しつつ、歌いあげようと思う。

初めは繊細だが、後半につれ壮大になっていく名バラードをチョイスした。

前の「½ -a half-」が目の前にあるのに失われつつある愛の歌なら、こちらは失う前に愛に気づけと諭す歌だと思うので対比として並べても綺麗だろう。

王道RPGテイルズシリーズでも人気のある「テイルズ オブ ジ アビス」の主題歌にして、かなりゲーム内容に言及してる「カルマ」のカップリング。

初めはカルマ目当てで買ったのだが、B面のこちらにもはやメロメロである。

超新星って名前的にすごそうな星が存在してそうなんだけれども、星の終わりの爆発そのものを指すため、見えてるけど既にそこにない、という意味で結構色々な楽曲で使用されてるモチーフである。

ELLEGARDENにも同じタイトルでアップテンポで「She's gone」って歌う曲あるし(実はこれを入れるかでも結構迷った)。

派手さがない歌詞だし、淡々と(単調ではなく)はこぶのだけど却ってそれが染み渡ってくる。

特に「君を忘れた後で思い出すんだ 君との歴史を持っていた事」っていう、たかだか数年数十年でも歴史として尊い貴重なものって部分がいい。

BUMP OF CHICKENのライブは見たことはないのだけれども、過去のセットリスト見る限りでは終盤の定番曲。

私Fesも佳境ですから、ここでコーラス大合唱だ!

 

8「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」サザンオールスターズ

サザンオールスターズ – 闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて(Full ver.) - YouTube

静かな大合唱の余韻を打ち消すように、奏でられるバグパイプのような音色、ミサのようだけどどこかおどろおどろしいそれが響いて、歌いだしてすぐ悪魔なんてワードが紡がれる。

曲の雰囲気に合わせてブラックや赤の証明で妖しく、怖く舞台を照らしたりなんかする。

サザンオールスターズが映画「空飛ぶタイヤ」の主題歌ために書き下ろした一曲。

残念ながら映画は未鑑賞なのだが、映画の予告でまるっとこれが使われてて、一瞬で恋に落ちたわけだ。

だってこれ現代社会、過労大国日本を生き抜くサバイバー社畜への憐憫とラブなレターじゃないかと!

若干不健康だかもだが、ここにきて不特定多数へ愛も応援も叫べる構成にしてみた。

都会で色んなものをすり減らしながらそれでも生きる労働者の歌で、PVがまたがっつりサラリーマンのアニメーションで、社会人歴運年の私にはまぁささるささる。

自分のために人を蹴落とすとか、道に倒れた人を踏み越える、とかずっと情のないことを言っておいて、「寄っといで」だの「さぁおいで」って促しておいて「しんどいね」って優しい言葉かけるこの構図、まさに仕方が無いと宥め透かして行き場のない労働力の搾取してる構図まんまである。

某ジャニーズの音楽バラエティーでサザンを特集していた回で、すごい曲に選ばれていたのだが、某音楽プロデューサーに「使用楽器が歌詞の世界のファンタジーさを強調しており(ざっくり)」って紹介されてて、結構本気で悔しくなったりした、これこそ解釈違いだろう。

確かに悪魔やら魔力やらの言葉の使用やルビの降り方が若干現実離れはしているけれども、そんなギミック薄皮一枚柔らかく剥いでしまえば、中にはどこまでも荒んでとげとげしい現実がパンパンに詰まってるだけだぞ、と1回職場が原因で身体壊した人間は思うわけだ。

というかラスサビ前の歌詞、「株が売られていった」だの「弊社をブラックとメディアが言った」ってところ完全に現実じゃないか。

なんにせよこんなダークだけどノレる歌詞と曲をつくれる桑田佳祐って本当に凄いなと・・・。

音楽などのエンタメとしてのテーマの消費には、結構色んな危険性を孕んだものがあると思うが、この曲は人に砂かけずに、けれどもマイルドになることも無く形になっているんだと思う。

本当は「TSUNAMI」とか「真夏の果実」とかを考えたのだけども、セットリスト後半並べたらしっとり系が多かったもので、ラスト手前に入れてみた。

いいスパイスになっていると思う。

いやー。

ファンタジーってなんだよ(しつこい)。

 

9 「M@STERPIECE765PRO ALLSTARS

M@STERPIECE

M@STERPIECE

先ほどの軽妙なおどろおどろしさを抜けると、軽快なピアノのイントロとともに、舞台照明も白の優しいものに変り、ストリングスの華やかな音色が広がっていく。

アイドル育成ゲームをもとにした劇場アニメ『 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』の主題歌。

映画の最後の最後で披露されるアイドルとしての喜びが詰まった歌。

今までの映画のタイアップだったり、劇中歌だったりしたものは、鑑賞済みなら曲の良さ以上に好きな映画の良さも語っていた。

が、この曲に関しては「映画の内容は色々申したいし好きじゃないけど、ラストのこの曲は文句なしです」という部類に(個人の中では)振り分けられるものだ。

なので本来のシリーズと楽曲の意味だけいろいろ考える。

THE IDOLM@STER、通称アイマス

多分今1番メジャーな、いわゆるリズムゲーで覇権を誇ってるシンデレラなど様々な派生シリーズがあるが、この曲はアーケードからずっと続いてきた765プロに所属するアイドルの曲だ。

歌詞の内容は王道も王道で、歌うこと踊ること夢見ることの賛歌となっている。

サビの「きっとこの心で 私のM@STERPIECE(傑作、腕試し)」って部分がかなり自己肯定感が強めでいい。

アーケードから地味に追っかけてる身としては、765プロの年頃の女の子達がこんなふうにキラキラと、しかも映画館の大画面で輝くのは感慨深いものがあった。

1コンテンツをずっと追いかけてると物語中でも、製作側的にも色々あるわけで、走馬灯みたいにいっぺんにそれらが感傷となって襲ってきて、作品中のキャラクターの涙も、イベントでの演者の涙も全部目の前でキラキラ輝いて見えてしょうがない。

前述通り、この曲のライブシーンは最後なのだが、作中ではアイドル達の念願のドームライブ一発目に披露されるもので、「終わりは次の始まり」って感じ嫌いじゃない。

そういうわけで私フェスのラストを飾る曲として選ばせて頂いた。

この曲歌いながらみんなでいろんな大事な思い出を思い起こせばいい。

私は歌いながら、嵐コンの落選を考えたい。

そしてアウトロに乗せながら上手下手センターに挨拶して、ステージが暗くなって終了である。

お疲れサマンサタバサ!

 

というわけで、私FesセットリストSideBはこれにて終了である。

長々とした妄想と感情の文章に付き合って頂いた方、ありがとうございました。

なお、近日中にアンコール部分のSideCを書き上げられたらこれ幸いと思っている。

もうちょっとだけ続くんじゃよ。

嵐コン落選と私Fes開催のお知らせ SideA

なんとみつさん(はい)、

ARASHI Anniversary Tour 5×20(うん)、

チケットの当落が(ヤメテヤメテ)、

なんと! (おっ)

当選が! (おぉっ!)

なんとぉっ!(マジでマジで!?)

 

出ませんでした~~~~(ゴチにな○ます ピタリ賞発表時の羽○アナ風)。

 

自分の名義で落選するのはもう連続5回目かな?

ライブツアーは一年に一回、連続5回目は5年目。

って事は、私と落選の関係も5×5 Anniversaryなんだね、って嬉しくねぇわ。

普段は私を連れて行ってくれる菩薩の友人も落選し(友人はなんとか親類の人に救済してもらえたよう)、アニバコンの恐ろしさを改めて認識した。

が、しかし。

認識だけではこの参戦できぬ哀しみは癒えない。

ああ・・・嵐さんに会いたい、ライブが見たい・・・。

ああ・・・ああ!!

 

 

 

 

そうだ、私Fes開催しよう。

 

 

 

 

仕方ないじゃないか、ライブ行けないんだもの!

ただライブに行く妄想するのもしゃくだから、私がライブして満足するしかないじゃないか!

というわけで以下セットリストと共に演出案や曲への思いを披露する。

もちろん私は歌手じゃないし作曲なんて出来ないので既存の曲で、カバーライブみたいなことを東京ドーム(仮)で開催する体である。

全曲ぶっ続け10曲程度の構成、バラけるように同じアーティストの曲を選ばないようにする。

みな、ブブゼラを持て!

 

"私Fes 気分が落ちて戻りし物語(The Holic: or Loss and Back Again)"

Overture 「ホビット庄の社会秩序」ハワード・ショア

ホビット庄の社会秩序

ホビット庄の社会秩序

  • シティ・オブ・プラハ・フィルハーモニック・オーケストラ, クラウチ・エンド・フェスティヴァル合唱団 & ニック・ライネ
  • サウンドトラック
  • ¥153

ライブ開始の演出では、VTRを流したい。

「すべては落選が伝えられたことから始まった」と各所に申し訳ない、地獄みたいなナレーションと共に不穏な映像が流れる。

「だが彼らは欺かれた。チケットはもう1つもあった。業界大手のYaho○! JAPANの、転売渦巻く"ヤフ○ク"で、転売ヤーは落選者全ての神経を逆撫でる1つのチケットを売った」とさらに地獄を流したあとに、はい来た!まるでどこかのホビット庄みたいな風光明媚な自然と可愛らしい家!なんか一心不乱にブログ書いてる人!そしてやたら郷愁を誘うアイルランド楽器で奏でられる名曲~~!!

不朽のファンタジー大作映画『ロード・オブ・ザ・リング』(以下、LOTR)および『ホビットの冒険』に出てくる、ホビット庄のテーマソングである名曲。

シリーズ通して作曲を担当したのは、デヴィッド・クローネンバーグ監督の大体の作品や、『羊たちの沈黙』『エド・ウッド』『ギャングオブニューヨーク』『スポットライト 世紀のスクープ』など数々の作品を音で彩った作曲家、ハワード・ショア氏。

LOTR3作品は毎回アカデミーとグラミーで作曲賞受賞してるんでどれも名曲ぞろいなんだけど、やっぱりこれが好き。

いずれ失われるが確実に人々は物語を紡いできたのだ、という指輪物語の一面もちゃんとあり映画音楽の中でも個人的に大事な曲。

指輪物語の中つ国は実は地球である、時代は7000年前の歴史の空白の期間である・・・設定を知っていると染みて来るものがある、エルフもドワーフホビットも、その姿を見なくなって幾久しく、なんて。

そんな設定を知らなくても、LOTRホビットも見た人はこの曲泣けると思うんだがどうだろう。

まぁ実際私は泣くけどね、ミュージックのシャッフルで不意に流れてくると、あれやそれやこれを思って、涙ぽろり~滲んでくよ~♪かーなし(ry

知らない方はぜひ音楽にも注意を払いつつあの映画を見て欲しい。

そしたら上のナレーションやタイトルのしつこいパロディ具合もお分かりになるはず。

 

1 「Come and get your Love」Redbone

Come and Get Your Love

Come and Get Your Love

  • レッドボーン
  • ロック
  • ¥255

リズム隊の奏でる音が流れて、暗いステージにぱっとスポットライトが当たると、ロングコートを羽織った私がお目見えだ、決して帰らないで欲しい。

こいつ棒立ちか?と思うのも束の間、ご機嫌なミュージックに身を任せながら踊り始めて、後ろのスクリーンはやたら引きの映像になり、Aメロ私の歌どん!でスクリーンの空きスペースに文字がどん!

The Holic: or Loss and Back Again

Whooooooooooo!!

元ネタはMARVELスタジオが誇る名作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(以下、GOTG)の主人公スターロードことピーター・クィルの登場シーン。

そして曲は映画の書下ろしではなく(これが映画のキモである)1970年代に活躍したアメリカのバンド『Redbone』の最大のヒット曲。ビルボードチャート年間で4位とのこと、すごい。

メンバーは全員アメリカ先住民の血を引いている。

音楽の教養が義務教育卒業程度な上、映画で初聞きだったから、普通に「あー洋楽だー」なんて所感で特に引っかかることなく堪能してたのだけど。

改めて色々YouTubeなんかで検索かけると、彼らの先祖から伝わる民族舞踊を行ってから曲の演奏を始めてたりして結構衝撃をうけた。

とはいえ発表する曲で取り入れてるジャンルは幅広くて、ソウルミュージックやスワンプ・ロックなどに分類されたりするそうな。

歌詞を英語素人が読んで頑張った結果、イデオロギー的主張はこの曲ではあまりなく(他の曲ではガッツリあります)、「一体どうしたって言うんだ、こっちきて来れ、君の愛が欲しい!」みたいなモーションかけてる恋愛歌と理解した。

言わんとすることは単純なのに、英語の韻を丁寧に重ねている上、演奏がすこぶる軽快で、聴きやすいのに癖になる仕上がりになっている、気がする。

とにかく気分が落ち込んでたらカンフル剤としてこの曲聞くと、健康的な高揚感が得られるぞ!

1回一人カラオケで歌ってみたけど(技巧的な上手さはさておいて)自分の口がきちんとハマると、とっても楽しい曲だ、機種がDAMならぜひ歌って欲しい。

 

2 「お祭りマンボ」美空ひばり

ぱっと会場がライブ特有の明るさに包まれて、先程までとはうって変わり、今度はラテンと日本の祭囃子が素敵にマリアージュしたこの曲で会場を盛り上げるぞ、かもなじょいなす!

昭和の歌姫、美空ひばりが15歳の時に発表した曲。

やっと全く映画(の私の思い出)に絡まない選曲ができた。

昔から父の音楽のプレイリストにはひばりの音楽があって、よく「川の流れのように」とか「柔」とか流れて親も鼻歌なんか歌ったりしてした。

なんでか最近無性にリピートしているのが自分でも分からないけれど、「景気をつけろ 塩まいておくれ」という部分がきっと取り巻く状況に合致しているんではないかと。

男も女も江戸っ子はお祭りが好きで忠告を無視しても騒ぎ倒す、という内容から一転して最後は災難に見舞われても「あとのまつりよ・・・」という歌詞だが、不幸になったちゃんちゃん終わりと言いたいのではなく、転んでもただじゃ起きない、また次の祭りに向けて力を蓄えるそんな力強さを感じさせるラストの盛り上がりが好き。

最近洗い物のときにわっしょいわっしょい歌ってるけれど、地味ぃにこの歌歌うの難しい。

意外にこの曲、明らかな高音みたいなのなさそうでサラッと歌えそうになるけれど、盛り上げて歌うところとかへんに力まないと歌の技量の無さが露呈する。

公式じゃないので貼れないが、ネットにあるライブの映像だと難なく歌っているけど、メリハリあって所作も粋だからやっぱり美空ひばりは凄いなと。

この曲を2曲目にした理由はわっしょいわっしょいの部分がコールになるし、クラップで盛り上がれるからと言うのもあるし、全体のプログラム見た時に、キリッとしまる曲が欲しいかなと思ったからである。

 

3 「I Wanna Be A Producer」レオ・ブルーム(マシュー・ブロデリック)

I Wanna Be a Producer

I Wanna Be a Producer

前述の祭囃子から少し間をおき、仰々しいなにやら不幸な、でもコミカルな伴奏が流れ、しょぼくれた男性たちが登場。

「Unhappy...unhappy...very unhappy...」という、劇中では会計士の悲哀がストレートに詰まったコーラスが歌い出し、悲しい、しかしそのうちきらびやかなネオンと女性たちで歌も華やぐのだ!

2005年に全米で公開されたミュージカル映画プロデューサーズ』のナンバー。

1967年に公開されたコメディミュージカル映画を、2001年にブロードウェイでミュージカルにし、また(ほぼ)オリジナルキャストでリメイクした作品で、2001年のミュージカルはトニー賞最多12部門受賞、歴代最多記録というとんでもない作品。

かつてはブロードウェイの敏腕プロデューサーとして名を馳せるも今や破産寸前のマックス・ビアリストック。

彼の会計士として派遣されたレオ・ブルームは、興行を成功されるより興行を失敗させる方が儲けが手に入ると気づく。

それを聞いたマックスは彼を抱き込み「絶対失敗する舞台」のためのスタッフを集め一世一代の詐欺をしかける、というもの。

英語が喋られないスウェーデン人の娘を主演女優にするのは序の口、時代設定1960年代だと思うが(衣装的に)、脚本はナチシンパのドイツ人が書いたヒトラー礼賛の「ヒトラーの春」を選び、ゲイで女装家の最低の演出家を引き入れた結果、脚本が暗いのはダメと「第三帝国第二次世界大戦に勝利する」内容になり、衣装もウィンナーなどをモチーフにした悪趣味なもので、コーラス隊のダンスがハーケンクロイツを模したダンスになったり・・・。

この映画色々大丈夫?と思うかもだが、製作と脚本はユダヤアメリカ人メル・ブルックスだから。

「Don't be stupid, be a smarty, come and join the Nazi party!」(馬鹿な事言ってないで利口になれ、お前もナチ党に入ろう!)って声の出演してるのメル・ブルックスだから。

そんなトンデモコメディに登場する曲「I Wanna Be A Producer」は、レオがブロードウェイのプロデューサーになるという夢を仕事中に思い返す歌。

シルクハットにステッキでキメたいとか、午後2時半まで寝たいとか、女の子のオーディションしたいとか、吐くまで酒飲みたいとか本当に俗物的な欲望しか言っていないのだけど、後半理由をぽつりと「'Cause it's everything I'm not」(何もかもが僕と違うから)と切なくこぼす。

このレオというキャラクターは気が弱くて自尊心があまり高くない性格。

あらゆるゲームや映画や小説とかで自己投影する身としてはこれにすっごく共感できる、本当にいい歌詞だ。

憧れは自分とは違うものに抱く感情でもあるから。

その後自分の芳しくない現状から目が覚めて「Stop the world, I wanna get on」(世界を止めてくれ、僕もそこに乗るぞ!)、「I'm gonna be a producer!」(僕はプロデューサーになるんだ!)、「Look out Broadway 'cause here I come!」(ブロードウェイに注意してくれ、今からそっちに行くぞ!)で盛り上がりをむかえ曲は終わる。

レオを演じているのは、青春映画『フェリスはある朝突然に』の主演や『ライオン・キング』の成長したシンバの声をあてたマシュー・ブロデリック

この人演技が上手くて気の小さい冴えない感じがよく出てて、会計事務所の上司とのやり取りとか、色んな意味で濃い舞台スタッフに振り回される感じがとってもいい。

この曲に選択するか他のにするかどうしようか迷ったぐらい全部の曲が好きだご、親しみがあり、あらゆる意味で歌いやすくて、タップダンスもスタンダードでカッコイイのでこれを選んだ。

全曲iPhoneに入れるほど大好きな映画だがtits(おっぱいのスラング)とass(おしりのスラング)で韻を踏む程度の品なので人を選ぶし、なによりマイノリティの表現がもう古いというか、解像度が低い部分もあるのは事実なのであまりおすすめはできない

演出としてこの曲のラストで一旦舞台袖にはけようと思う。

 

4「きょうもハレバレfeat.GUMI'S」ふわりP

【GUMI's】きょうもハレバレ【オリジナル】 - ニコニコ動画

気分がブロードウェイに向かって高まったら今までの曲にない、今っぽい掛け声とビタミンの塊みたいなメロディーが流れてくる。

ここでロングコートから動きやすい衣装にチェンジ、サビで腕を振り回すぞ。

VOCALOID3 Megpoidを使用して作られニコニコ動画に投稿された人気曲。

とにかく底抜けに明るいメロディーと、日常的な歌詞が特徴。

ボカロの曲ってボーカル聞かなくても検討つくくらいの特徴があって、これもそういう意味では結構ボカロの中で王道な曲だと思う。

歌詞の表記があえてひらがなやカタカナなのが、こちらの気分次第で好きな漢字を当てはめられたり、読んだ時に一つ一つの文字や単語を丁寧に拾う様な仕組みになっている気がしてなかなか楽しい。

サビで「あざやかに まちはかがやいている」という歌詞が何回か登場するとおり、曲の中の単位が「まち」でローカルでミニマムな感じがいい。

でも途中の「たびゆけば ゆけばわかるような きがしたらそれは いいかんじ」「せかいはつづく」とか、ちょっとずつスケールの広がりを感じさせるフレーズもある。

VOCALOID3 Megpoidは声優の音源からそれぞれ特徴にわけて、ネイティブ、アダルト、パワー、スウィート、ウィスパーというバリエーションが入っていて、この曲では上手くそれぞれ別人の5人として成り立たせてる(別人格として声の使い分けしてるので最たる例が「十面相」)。

個人だけの歌じゃないから単位が「まち」なのかなー、空の中に漂う生活のいい匂いが似合うなー、やっぱり明るいけれど後半の展開もあってどこかちょっと切なくなるなー、なんて聞く度に新しい発見がある曲。

メロディーや歌詞が好きだからこの曲を選んだっていうのもあるが、やっぱりMMDの影響もある。

基本この曲のMMDってモデルみんな笑顔だったり、楽しげなので、余計に刷り込まれているんですな。

弾ける笑顔でパッションしたい。

 

とまぁセットリストSideAをここまでつらつら書いてきたが、流石に長いので一旦閉めることにする。

SideBに続く!

淡々と書き連ねるウィッシュリスト

ちょっと今1番記事にあげたい下書きが難産で、難しいだけじゃなくて熱量と分量が多いもので若干書いてる本人でも手に余っている。

気分転換を兼ねて言葉短くを心がけたウィッシュリスト(やりたいことと欲しいもの両方)をつくる。

 

  • 友人と瀬戸内に旅行

年末か年初めか、せめて2泊、温泉、ドライブ、美味しいもの。

憧れのブロードウェイやハリウッドを回りたい。

初心者向けのコースから初めてみる。

  • 語学の勉強

英語とフランス語、絵本が読める、日常会話ができるように。

無理せずに。

  • 体温を36度にあげる

温活、平熱を1度あげて、免疫力をつける。

  • タップダンスを習う

ジーン・ケリーとかフレッド・アステアみたいな踊りが踊りたい。

  • 小説を書く

きちんと最後まで書ききる。

  • 尊敬しあえる恋人をつくる

一生に一人出会えたら十分だと思う。

先々必要になるので。

  • PCデスク(10/30追加)

考えたら小学生の時の勉強机を使っているので

  • AfterEffectをマスターする

先々(ry

  • 良い革の鞄を買う

一生使えるような手入れし甲斐のあるものを。

新しい香水、やたら母が推してくるので。

  • クリスマスコフレを買う(10/30追加)
  • 腹巻を買う

温活。

  • 湯たんぽを買う

温活。

  • 髪を染める

インナーカラー、今度は赤めで染める部分も多めで。